アイランドキッチンて良いですよね。
壁から離れているのでキッチンの周りをぐるぐる回れます。
- 掃除がし易い
- 行き止まりが無いため動線が楽
- 子供が料理を自分で見て覚える
- 家族の様子を見ながら料理できる
- テレビを見ながら料理できる
- オシャレな感じがする
などメリットがたくさんあります。
ところが、デメリットもあるのです。
- 料理の匂いがリビングに広がりやすい
- 油はねで床や壁が汚れる
- 洗い物の音がうるさい
- 存在感がありすぎてLDKの主役がキッチンになる
といったところが言われています。
今回はこの中の「油はねで床や壁が汚れる」にクローズアップしてみましょう。
油はねには、防止対策としてキッチンのオプションに「油はねガード」というガラスで出来た商品があります。
一見オシャレだし付けておいたほうが良さそうな気がしますが、どれだけの効果があるのでしょうか。
アイランドキッチンの油はねの度合いはガスコンロとIHで違う
まず、アイランドキッチンの油はね度合いについて見てみましょう。
同じアイランドキッチンでも、調理器具がガスコンロなのかIHクッキングヒーターなのかによって度合いが違います。
ガスコンロの油はね
ガスコンロは火の熱によってフライパンや鍋を温めて調理しますよね。
その際、コンロの周囲の空気も暖められて上昇気流が発生するのです。
上昇気流によって細かく跳ねた油が舞い上がり、広範囲に散らばります。
その為、アイランドキッチンの場合は360度油が飛んで、部屋の至る所に油汚れがだんだん溜まっていくのです。
IHクッキングヒーターの油はね
IHクッキングヒーターは、磁力線を発生させてフライパンや鍋を加熱します。
火を起こさないため、上昇気流はほとんど発生しません。
油はね自体は起こりますが、遠くまで飛ばないのです。
そのため、キッチン周囲の床もそれほど汚れないですね。
調理後に天板をかるく拭く程度で十分です。
IHクッキングヒーターは火を使わないために安全ということがよく言われていますが、油はねが少ないということを大きなメリットに感じている方が多いですよ。
油はねガードは防止対策になるのか
アイランドキッチンの油はねガードが効果あるかどうか気になりますよね。
油はねガードの効果は調理器具によって違います。
ガスコンロの場合とIHクッキングヒーターの場合に分けて見ていきましょう。
油はねガードの効果 ガスコンロの場合
キッチンメーカーにもよりますが、油はねガードには3種類あります。
- 普通の油はねガード(低いタイプ)
- 油はねガードハイタイプ
- 油はねガード全面タイプ
普通の油はねガード(低いタイプ)
ガスコンロのアイランドキッチンの場合、低いタイプの油はねガードは、油はねガードが無いのとさほど変わらないですね。
上昇気流を伴うガスコンロの調理は、油を高く舞い上がらせて遠くまで飛ばしてしまうため、残念なことに低い油はねガードは用をなさないのです。
油はねガード自体の掃除も必要になりますから、むしろ付けない方が良いでしょう。
油はねガードハイタイプ
油はねガードハイタイプは、低いタイプよりも少し高さが高いタイプです。
効果は低いタイプとそれほど変わらないですね。
多少飛ぶ量が少ない程度です。
ガスコンロのアイランドキッチンの場合は油はねガードハイタイプも付けない方が良いです。
油はねガード全面タイプ
油はねガード全面タイプは、コンロ前面を換気扇の高さまで覆うタイプです。
LIXILのキッチンには前面を天板から換気扇まで覆うタイプが用意されています。
これはある程度油はねを防止できます。
ただし左右と後ろには当然油はねしますから、過度な期待はしないほうが良いでしょう。
油はねガードは単体で売っている商品もあります。
低いタイプで、移動することもできます。
ガスコンロの油はねには効果ありませんが、シンク(流し台)前に置くことで水はね防止には効果あります。
ですがいずれにしても油はねガード自体を掃除する必要もありますから、シンク前にも無くて良いでしょう。
むしろ無い方が良いと思います。
手元を隠すという目的もあるようですが、手元を隠したいのであればアイランドキッチンにしない方が良いですね(^^)
油はねガードの効果 IHクッキングヒーターの場合
IHクッキングヒーターの場合は効果あります。
上述したとおり、IHクッキングヒーターによる油はねは、上昇気流が起こらないために最小限にとどまるのです。
IHの場合は油はね自体の飛ぶ高さは知れていますから、低い油はねガードでもそこそこ食い止めてくれます。
アイランドキッチン(ガスコンロ)で油はねをできるだけ少なくする方法
アイランドキッチンのメリットを残しながら、油はねをできるだけ少なくする方法があります。
壁つけタイプのI型キッチンを腰壁に取り付ける方法です。
ガスコンロの前面と横(外側)を全壁でカバーし、天板と換気扇の間はガラスをはめることで開放感を維持します。
こうすることで動線などのアイランドキッチンのメリットはそのままに、油はねを壁付けキッチン並みに抑えることができるのです。
デザインだけはフラット対面型のアイランドキッチンとはかなり違ってしまいますが、これはこれでオシャレですし、お玉を換気扇にひっかけたりできて便利です。
また、天板からの立ち上がり高さを20cm以上にすることでコンセントを設置できます。
コンセントがキッチン上にあると、フードプロセッサーやパンこね機などを使用する際に便利になりますよ。
キッチン自体の価格も抑えられるためおすすめです。
現在のところ、フラット対面型のアイランドキッチンには前と横を覆う全面タイプの油はねガードは存在しません。
強度の問題で設定できないのです。
地震等で換気扇とキッチンが動いた場合に破損してしまう可能性があるためです。
しかし技術は常に進歩していますから、今後画期的な油はねガードが登場するかもしれませんね。
もし新型油はねガードが発表されたらいち早く掲載します。
以上、今回はアイランドキッチン(ガスコンロ)の油はねガードの効果や、より効果的な方法を紹介しました。
アイランドキッチンのメリットとデメリットを両方考慮して、採用するかどうか検討してみてください。
デメリットも細かく考えることも注文住宅を建てる楽しみの一つですよね。
この記事が素敵なマイホームづくりの参考になれば嬉しいです。