今や生活に欠かせないインターネット回線。スマートフォンの通信費を節約するため、自宅に固定回線を引いてWi-Fiを使えるようにしておきたいところです。
しかし、一口にネット回線と言っても、たくさんの種類があり、どれを選んでいいのか難しいもの。一番良いものを選びたくても、専門用語が多く、初心者には分からないことだらけです。
ネット回線の契約とトラブルも多く、値段はもちろん、信用できる業者かどうか慎重に見極める必要があります。
そこで今回は初心者の人でも分かる、安心できてお得なネット回線の選び方を解説します。
ネット回線に必要な2つの契約
家にネット回線を引くためには、基本的にはプロバイダー・回線業者の2つと契約する必要があります。
プロバイダー
簡単に説明すると、インターネットに繋ぐための出入り口を管理しているのがプロバイダーです。
ネットに繋ぐためには、プロバイダーと契約し、出入りのための料金を支払う必要があります。
回線業者
プロバイダーが出入り口を管理している人だとするなら、回線業者はネットに繋ぐための通路を管理している人にあたります。
有名な回線には、フレッツ光、NURO、wimaxなどがあります。
この回線を使うために、各回線業者と契約して料金を支払うことになる訳です。
光コラボ
最近目にすることが増えたのがこの光コラボ。
ネット回線を引くのに、プロバイダー・回線業者の2つと契約するのは面倒なもの。
そこで登場したのがプロバイダーと回線をセットにした光コラボです。
光コラボはNTTの回線を各プロバイダーが販売するもので、携帯電話会社が自社の携帯電話料金と一本化し、安く契約できるようになっています。
大手キャリアのスマートフォンを使っているなら、料金の安くなる光コラボは特におすすめです。
上り・下りとは?
ネット回線の性能についてみていると、「上り速度」「下り速度」という言葉を目にします。これはどんな意味なのでしょうか?
上り速度
上り速度はインターネットにアップロードする時の速さを表しています。
メールを送ったり、動画を投稿したり、写真をアップロードしたりする時のスピードに影響されます。
下り速度
下り速度はダウンロードの速度。
色々なウェブサイトを見たり、SNSを見たり、動画を見る時もダウンロードが行われています。
多くの場合、インターネットの快適さはこの下り速度に左右されます。この数字が大きいほど早くダウンロードできます。
どのぐらいの速度が必要?
速度が早いに越したことはありませんが、今主流の光回線なら大きな問題にはなりにくいです。
たくさんのデータをやり取りしたり、わずかな遅れが大きな問題になるようなオンラインゲームの対戦を頻繁に行ったりするのでない限り、多少数字が違っても気になりません。
そもそも、ホームページに書かれているような回線速度通りになるとは限りません。
インターネット回線というのは通路です。同じ通路をたくさんの人が使えば混雑します。周囲の人が同じ回線を使っていたり、同じ時間にネット接続が集中したりすれば速度は遅くなります。
人気のある回戦ほど遅くなる可能性は高くなりますし、実際にどれだけ混雑するかは、ネット回線を通して使ってみなければ分かりません。
キャッシュバックキャンペーンの選び方
ネット回線のキャンペーンで多いのが、キャッシュバック。
契約したり工事をしたりすると、2万~3万円もキャッシュバックがあったり、同額程度のゲーム機などが貰えたりします。
キャッシュバック金額だけで回線を決めてはいけない
高額なキャッシュバックがあるときくと、どうしても心が惹かれてしまいますが、流される前に一度立ち止まってよく考えてください。
高額のキャッシュバックがあっても、月額の料金が高ければ、長い目でみると損をしてしまうかもしれません。
キャッシュバックの金額、月額料金、その他の特典、キャッシュバックの条件、そして回線を利用する期間を考え、どれが本当にお得なのか注意深く比較するようにしましょう。
キャッシュバックのタイミングは?
キャッシュバックや特典がいつ貰えるかは、業者やキャンペーンによって違います。契約すればすぐ貰える場合もあれば、工事完了後にならなければ駄目なこともあります。
そしていずれの場合も、キャッシュバックを貰うためには申請手続きが必要です。手続きの期限も設けられているため、条件を満たしたらすぐに申請しましょう。
業者を決めてからネット回線を引くまで
回線工事
ネット回線を引くためには、工事が必要です。
工事と言っても、大掛かりなものにはならないのが普通です。
家の近くの電柱から、電話回線の配管やエアコンの配管を利用して室内にケーブルを引き込みます。
時間も短く、30分から1時間程度です。
工事費は業者によって違います。無料のこともあれば費用が発生することもあります。工事費が安くなるキャンペーンを行っていることも多いです。
ただ、工事の規模や価格は建物や周囲の状況にも左右されます。
マンションやアパートの場合、大家や他の住人の許可が必要になることもあります。また、家の近くまで回線が来ていなければ、工事を断られることもあります。
最初はオプションをつけずに契約するのがおすすめ
ネット回線を契約すると、セキュリティーソフトやメールアドレスなどのオプションをすすめられることが多いです。
一見便利に見えるこれらのオプションですが、基本的には不要なことが多く、最初はつけずにおくのがおすすめです。
セキュリティーソフトなら単体で買った方が安いですし、メールアドレスは今時Gmailがあれば十分でしょう。
ネット回線とセットにしてしまうと変更・解約が面倒になる上に、使わないまま料金だけ支払っているという自体になりやすいというデメリットもあります。
必要だと思うならオプションをつけても無駄にはなりませんが、契約時ではなく後からつけた方が無駄を抑えやすいです。
違約金について
携帯電話と同じように、ネット回線にも一定期間未満で契約を解除するとペナルティがあります。
契約期間は期間2年から3年ほど。
ただ、固定回線は携帯電話よりも契約期間が長くなりやすく、短期間で解約することによる違約金発生のリスクが低いです。短期間で転居する可能性がない限り、違約金が高くても月額料金が安い業者を選んだ方がお得になりやすいです。
ネット回線を選ぶ時のポイント
専門用語が多く難しそうに見えるインターネット回線ですが、要点を押さえれば難しいものではありません。
プロバイダーと回線業者を分けて考えるのが難しければ、光コラボがおすすめです。
特に大手キャリアのスマートフォンを使っているなら、ネット料金が安くできる可能性が高いです。
回線のスペックを左右するのは上り・下り速度ですが、実際の速度は設置してみるまで分かりません。
光回線さえ選んでおけば、多少の違いは考えなくてOKです。
大切なのは、サービス内容と料金。キャッシュバックの金額に惑わされず、月額料金と合わせて考えましょう。
そして最後に忘れてはいけないのがサポート状況。
業者によってはサポートに電話しても全くつながらず、連絡が取れないような業者もあります。
契約に進む前に、トラブルが起こった際の対応や補償などを必ずチェックしておきましょう。
困った時にきちんと対応してもらえるかどうかも、快適にネットを使う上で重要なポイントです。