アパートやマンションのトラブルとして一番多いのは「騒音問題」です。
木造のアパートでなくても、鉄骨造や鉄筋コンクリート造のマンションでも騒音問題があります。
その中でも特に多いのは
- 上の階の音がうるさい
- 下の階の方に苦情を言われてしまった
というもの。
今回は、子供の遊ぶ音や足音がうるさいという苦情を言われてしまった体験談と、騒音問題の対策法を紹介します。
アパートの騒音(遊ぶ子供の足音や生活音)で苦情を言われた
(北海道にお住まいのOさんの体験談)
私は小さなアパートの2階の、階段がすぐそばにある部屋で、奥には他に2部屋。
なんだかんだで引越しをようやっと終えて、何日か過ぎた頃、夕方の7時くらいに「ピンポーン」と一回チャイムが鳴りました。
息子たちが出ると『お母さんいますか?』と女性の声。
私はご飯支度を途中でやめ、玄関に行くと、見知らぬ女性。
「どちらさまですか?」を問う前に、
『下のものなんですが、ちょっとお子さんの遊ぶ音がうるさくって・・・下の私たちの部屋が揺れているんです。』
家が揺れる?初めて聞いたけど、ぼろだから仕方ないのか・・・と思いつつ、確かに息子の騒ぐ音も、注意はしていたけれども、確かにうるさかったため、
「大変申し訳ありません!注意はしていたんですが、もう少し気をつけます!」
とお話しすると、
『小さい子がいるので・・・』
と話していたので、多分やっとの思いで寝かしつけた頃なんだろうな・・・と申し訳なくなり、もう一度謝り、その日は終わりました。
しかし、今度は三日後くらいに静かにしていたときに下の方がうちに来ました。
『最近うちがうるさくしてしまい申し訳ありません・・・』
と。
気になる事と言えば、下のご主人様のいびきや、子供をしかる声、子供の泣き声や走り回る音、引き戸になっている玄関そばの戸の閉める音くらいでしたが、あくまで生活音ですから
「全然気にしていませんよ!」
というと、私の後ろから子供たちが出てきて
「僕らもうるさくしてすみません・・・」
と、そうでもなかったのに、急に謝り始めたのです。それだけにとどまらず、
「僕たちがまたうるさくしてしまったらごめんなさい」
とまで言っていたのです。
前回の『家が揺れる』という注意がよほどこたえたのか、彼らはまだ気にしていたようでした。
それから5ヶ月以上が過ぎた頃、冬も終わり春先になっていくと、皆さん窓を開けて空気を入れ替えますよね。
うちのアパートも同じなのですが、最近となっては、どちらかと言うと下の階がとても賑やかで、お子さんも少しずつ大きくなっているのでしょう。
お母様のとてつもない金切り声で怒った声や、お子さんのギャン泣き。深夜は相変わらず続くお父さんのいびき・・・。
叱り声や走り回る音は朝の早いときには6時半くらいから始まることがあります。
私もしかるときにはとてつもない声が響き渡る事もあると思いますが、さすがに毎日続くと、「なんだかなぁ・・・」と思ってしまう事があります。
かといって先ほども話したように、生活音の範囲内ですから、『お互い様』という意識の中で生活しています。
最近では、同じような案件で子供さんとお母さんが殺されてしまうと言う痛ましいニュースが見られました。
私たちはそう思っていなくても、やはり近所からはどう見えているのかわからない部分が多いので、とても神経を使うような生活を強いられています。
アパートの騒音を防ぐための対策は?
Oさん、引っ越してすぐにアパートの下の階の方から苦情を言われてしまったんですね。
子供がいる前で苦情を言われるのって、ショックですよね。
ですが、落ち着いて謝罪をしたということで、感心します。
こうした「騒音問題」は木造アパートに限らず、鉄骨や鉄筋コンクリートのマンションなど集合住宅では日常的に起こるものです。
賃貸住宅では床や壁を壊して取り替えるのは難しいですから、対策はどうしたら良いのでしょう。
ここでは、子供の足音やペット、オーディオの重低音の騒音に対する対策を紹介します。
- タイルカーペット
- クリックフロア
- ゴムマット
- 防音ボード
タイルカーペット
タイルカーペットは、通常のカーペットとは違い、50cm×50cm程度の大きさの小さなカーペットを並べて置いていくタイプのカーペットです。
部屋の形や大きさに応じて自由自在に簡単に設置できるので、既に重い家具が置いてあって動かせないような場合に便利ですね。
汚れた場合は、その部分だけを取り外して洗うこともできるんですよ。
普通の大きなカーペットの場合、汚れたときのことを考えると敷くのを躊躇してしまいますが、タイルカーペットならその辺は安心ですよね(^^)
子供の足音や、軽いおもちゃ(ブロックなど)を落とす音、スリッパの音等を防げます。
値段は10枚セットで1000円~2000円くらいが多いです。
6帖の部屋で、50cm×50cmのタイルカーペットが38~48枚必要になります。
5セットあれば足りますね。
少しあまっても、予備として使えますのでとっておきましょう。
クリックフロア
クリックフロアは、釘や接着剤が要らないフローリングです。
既存の床の上に置くだけで設置できます。
床板と床板の繋ぎ目はワンタッチでカチッとハマるようになっています。
分譲マンションなど、購入して長く住む家の場合はより強力な床の防音対策がしたいですよね。
クリックフロアはカーペットよりも固くて重いために防音性能が高く、下の階への音をより軽減できます。
タイルカーペットと併用するとより強力です。
クリックフロアを敷いていない部分との段差は、以下のような段差解消用見切り材を使用することで気にならなくなります。
↓カラーバリエーションも多彩です
カットの際はノコギリを使用しますので、怪我をしないように気をつけて切ってくださいね。
▶ 株式会社キムラのホームページ|クリックフロアの紹介
ゴムマット
テレビやオーディオからの重低音は、音を小さくしていても響くものです。
重低音は薄いカーペットではなかなか防げないので、厚めのゴムマットを敷くと良いです。
オーディオボードのサイズを計っておき、ホームセンターかネット通販で切り売りしているゴムマットを購入しましょう。
価格は「厚さ」「幅」「長さ」の組み合わせによって変わりますので、通販サイトで確認してみてください。
▶ ゴムシート.comのホームページ
防音ボード
家でギターやドラムの演奏をする人向けの壁を防音化するアイテムを紹介します。
楽器演奏の音を防ぐのですから、会話や子供の遊ぶ音を隣に聞こえないようにするには最適なアイテムです。
遮音シートをグラスウールでサンドイッチしたもので、表面はガラスクロスという素材で仕上げてあります。
そのまま壁に設置するだけで簡単に防音できますよ。
価格は1枚(90cm×91cm)で11500円(税抜き)です。
カッターで切ることが出来るので、壁全体にピッタリはまるように設置しましょう。
専用ジョイナーでキレイに簡単に貼ることができるようになっています。
ここまで、アパートの騒音問題に関する体験談と、騒音の対策法を紹介させていただきました。
アパートやマンションに住んでいる方の70%以上は一戸建ての家に住みたいと感じていると言われています(カーサプロジェクト株式会社調べ)。
その理由の多くは騒音問題なんです。
隣や上下階の部屋からの騒音や、自分が出してしまう騒音に神経を尖らせて暮らすのは疲れますよね。
今回紹介した対策により工夫して騒音問題を解決する方法の他に、「騒音が少ない住まいに引っ越す」という考え方もあります。
引越し先は、
- 騒音が改善された集合住宅
- 一戸建ての家
です。
騒音が改善された集合住宅の一例として、積水ハウスの賃貸住宅「シャーメゾン」の遮音性能解説ページを紹介します。
一戸建ての家にも、自分で購入する家以外に「戸建賃貸住宅」というものがあります。
以前はもっぱら古い中古住宅が借家として流通していましたが、最近は「新築戸建賃貸」が出てきています。
▶ カーサプロジェクトの戸建賃貸住宅「カシータ」
こんなキレイな一戸建てに住めたら良いですよね。
家賃は地域によって8万円~15万円程度と開きがありますが、もし空いている物件があったらラッキーというくらい人気があります。
住みたい地域の不動産屋さんに空室状況を問い合わせてみてください。
騒音問題への対策の一つとして参考にしていただければと思います。