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住宅ローンはいくらまで借りられる?月々の返済額やローン諸費用は?

豚の貯金箱と家の模型と電卓の画像

家を建てる際に利用する住宅ローン。

自分がいくらまで借りられるのか、月々の返済額はいくらになるのかを把握できると、家にかけられる予算を組みやすいですよね。

また、家を建てるには様々な諸費用がかかります。

その中でも金額が大きいのは住宅ローンを利用する際に金融機関に支払う諸費用です。

家の工事費や土地の代金は自分で把握できますが、諸費用が分かりにくいという相談をされることがよくあります。

今回は多くの金融機関で取り扱われて利用者も多い住宅ローン「フラット35」を中心に、住宅ローン借入可能額や諸費用について確認してみましょう。

1.住宅ローンはいくらまで借りられる?

家とお金の住宅ローンイメージ画像

住宅ローンをいくらまで借りられるか、よく言われるのは

  • 「年収の5倍」
  • 「年収の7倍」

ですが、実際には違います。

年収が同じでも、住宅ローンは金融機関による審査があり、借りる人の職業や現在の借入額、所有しているクレジットカードの枚数や利用枠などによって借入可能額が上下するんです。

借入可能額の目安は、住宅ローン以外の借り入れが一切ないことを前提に年返済比率によって判断できます。

年返済比率とは、あなたの税込年収に対する年間の借り入れ返済額の合計の割合です。

住宅ローン審査の際には、トータルの借り入れ返済額が年収の一定割合以下になっているかを見られます。

年返済比率の上限は以下の通りです。

  • 年収が500万円以下の人=25%
  • 年収が500万円超の人=30%

例えば、年収300万円の人の場合、年間の返済額が75万円以下になるように借りる必要があります。

年間75万円の返済額から、借入額を出すには適用される金利の計算が必要になってくるので、金利を金融機関で調べなくてはなりません。

国の全期間固定金利住宅ローン「フラット35」を例にすると、2018年1月の全国際低金利は1.36%(返済期間21年以上の場合)です。

この場合、返済期間を35年間とすると借り入れ上限額は、金利優遇期間を考慮すると2,110万円となります。

ただし、住宅ローンの仮審査は金利適用まで6ヶ月程度の期間を想定しなくてはなりません。

金利上昇リスクを考慮すると、金融機関は適用金利を1.5%として設定すると考えられます。

以上を踏まえると、年収300万円の人の住宅ローンで借りられる上限は、2,000万円となります。

上記と同じ条件で、年収別の借入可能額をまとめます。

世帯年収 年返済比率 借入可能額
300万円 25% 2,000万円
400万円 25% 2,700万円
500万円 25% 3,400万円
600万円 30% 4,890万円
700万円 30% 5,700万円
800万円 30% 6,500万円
900万円 30% 7,300万円
1000万円 30% 8,150万円

上記年収は、世帯年収です。

あなたが年収500万円の場合、奥さんや親族が年収500万円だとすると世帯年収は1,000万円となります(返済期間35年の場合)。

合算できるんですね。

世帯年収が1000万円あると、返済期間35年の倍の借入可能額は8,150万円になります。

かなり増えますよね。

東京都内でも一戸建て住宅の購入が可能になってきますね。

ただし、世帯で年収を合算する場合は、家や土地の名義がお金を出す人の共有名義となるので注意しましょう。

2.住宅ローンの月々の返済額はいくら?

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年返済比率によって、借入可能額が出ました。

では、月々の返済額はどうなるでしょうか?

最近の経済状況を考慮すると、ボーナス時に返済額を増やすのは危険です。

そのためボーナス払いなしで計算します。

2018年1月の金利が適用された場合、月々返済額は最大で以下の通りになります。

【下表の補足】

  • 適用金利は2018年1月の1.36%
  • 当初10年間は金利優遇0.25%として計算
  • ( )内の金額は、金利優遇期間終了後の11年目移行の金利で計算した月々返済額
  • 返済期間20年の場合は、35年よりも基準金利が0.06%低くなり、1.30%

 

借入額 35年返済 20年返済
2,000万円 57,488円
(59,222円)
92,426円
(93,574円)
2,700万円 77,609円
(79,950円)
124,775円
(126,325円)
3,400万円 97,730円
(100,678円)
157,124円
(159,076円)
4,890万円 140,559円
(144,799円)
225,981円
(228,788円)
5,700万円 163,841円
(168,784円)
263,413円
(266,686円)
6,500万円 188,837円
(192,473円)
300,383円
(304,115円)
7,300万円 209,832円
(216,162円)
337,354円
(341,545円)
8,150万円 234,265円
(241,331円)
376,635円
(381,314円)

住宅ローン「フラット35」を利用する場合、返済期間を21年以上にする場合と20年以下にする場合では基準金利が変わってきます。

20年以下にすると金利は低くなるのでお得ですが、月々の返済額は大きくなります。

当然、年間の返済額も増え、年返済比率が厳しくなってくるんですよね。

ですから、収入によほどゆとりがあるか、自己資金がたくさん無いと予算が足りない状態となってしまうんです。

トータルの金利は多くなってしまいますが、返済期間はできるだけ長くしたほうが大きな金額を借りることができると言えますね。

3.住宅ローンの諸費用はいくら?

家の模型と諸費用チェックシートの画像

住宅を買うには色々な諸費用がかかってきます。

ここでは、多くの金融機関で取り扱っている全期間固定金利住宅ローン「フラット35」を例に見ていきましょう。

住宅ローンを利用する際にかかる諸費用は以下の通りです。

  • 金消契約印紙代
    住宅ローンの契約書に貼る印紙代です。
    契約書に記載の金額に対応する印紙代の詳細は以下の記事で見れます。
    【参考記事】
    借用書(個人間)の書き方をテンプレートや見本で確認!家族間は簡単で良い?
  • 融資手数料
    融資金額の2〜3%程度です。
  • つなぎ融資契約印紙代
    土地購入費の支払い時や、工事の段階に応じて発生する支払い時に実行される「つなぎ融資」の契約書に貼る印紙代です。
  • つなぎ融資手数料
    つなぎ融資金額の0.8〜1%程度です。
  • つなぎ融資利息
    土地の購入〜建物引き渡しまでの期間に発生する金利で、年利3.5%程度です。

以下は、土地と建物を両方購入する場合の諸費用の概算です。

借入額 諸費用
2,000万円 122万円
2,700万円 153万円
3,400万円 183万円
4,890万円 248万円
5,700万円 283万円
6,500万円 318万円
7,300万円 352万円
8,150万円 389万円

上の表では土地と建物を同じ金額として計算していますので、土地のほうが価格が高い場合は諸費用は少し増えます。

実際に資金計画を立てる際には、不動産業者や住宅会社とキチンと相談しながら進めるようにしましょう。


ヨシヒロ
以上、今回は住宅ローン借入可能額や月々返済額についてでした。

資金計画をより正確に知るためには、

  • 購入する土地や家の価格
  • 土地購入費や建物工事費以外にかかる金額
  • 年収(源泉徴収票)
  • 利用する住宅ローンの種類や商品名

等を正確に把握する必要があります。

資金計画を立てるには以下の記事が参考になります。

【関連記事】
注文住宅の予算オーバーとならない資金計画の立て方!土地から探す場合も

今回の記事を参考に、家づくりの万全な準備をしてください。






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