建物 間取り・デザイン

建売住宅の建物と間取りで後悔しないためのポイントは?

建売住宅を購入する場合、建物そのものにこだわるよりも土地を重視したほうが失敗しにくいです。

建物部分はリフォームやDIYで修正・変更ができますが、土地に変更を加えることはできないためです。

しかしだからといって、土地にだけ注目していればOKというものでもありません。やはり建物にも注意を向けなければ悔いの残る買い物になってしまいます。

建売住宅はごく普通の住宅で似たような間取りが多いとは家、やはり住みにくい間取りもあれば使いやすい間取りもあります。

欠陥住宅を見分けるには

注文住宅とは違い、建売住宅は建築途中の様子をチェックしにくいです。壁の内側や天井裏、床下がどうなっているかがわかりません。価格が安いこともあり、欠陥・不具合がないかどうかは最も気になるポイントです。
では、建売住宅でよくある欠陥や注意するべき箇所はどこにあるのでしょうか?

●雨漏り
水濡れは木造住宅の大敵です。柱や梁が雨漏り等で濡れてしまうとカビや腐食、シロアリの原因になります。構造が痛むと住宅の耐久性は失われ、あっという間にだめになってしまいます。
天井だけでなく、押し入れやクローゼットの天井にもシミがないかよく見ることが大切です。

●床下の換気が不十分
地面には大量の水分が含まれています。床下の換気が不適切だと、溜まった湿気によってカビが発生したり、土台の木が腐ったりする原因になります。
基礎に換気口が設けられているか、ないようであれば床下の換気をどのように行っているのかを業者に尋ねてください。

●外壁のヒビ
壁にヒビがあったり、急にヒビが増えたりした場合は住宅の傾きや歪みの可能性があります。ヒビから水分が入ると、壁の内部でカビが生えてアレルギーの原因になったり家の構造が痛む原因になります。

●断熱材が十分に入っているか
断熱材があるか、入っている場合量や場所は十分かということも重要です。断熱材が不十分だと冷暖房効率が悪くなるだけでなく、結露によるカビや腐食の原因になります。

●家が傾いている
地盤改良工事や基礎工事が不十分だと家が傾いてしまいます。

自分で欠陥の有無を判断できない場合は、第三者に調査を依頼することも考えましょう。調査には費用がかかりますが、欠陥住宅を掴まされるよりはよっぽどマシです。

広さは自分で測って確認する

注文住宅と違って、完成品、もしくは完成間近の状態で購入できるのが建売住宅の強みです。家の広さや使い勝手を把握しやすいです。

それにもかかわらず、建売住宅でも「実際に住んでみると狭く感じた」という後悔の声は絶えません。

家具もカーテンもないきれいな部屋は広く見えるため、実際の使い勝手以上に広いと錯覚してしまいやすいのです。

感覚でしか部屋の広さを把握していないと、家具をおいた時に狭苦しく感じたり、通り道が家具で塞がれて不便に感じたりする原因になります。

また、広告や図面にのっている面積を鵜呑みにするのは危険です。実際にはデッドスペースとなるような部分まで床面積に含まれているためです。

広さの錯覚を防ぐためには、見学の際はメジャーを持参し、数字で広さを確認しましょう。置きたい家具や家電があるのであれば、事前にその大きさもメモしておきましょう。

最近ではAR(拡張現実)を使用して家具を置いた時のシミュレーションをできるアプリもあります。

日当たりを確認する時は家の外側と内側の関係をチェック

住まいを決める時に大切なのが日当たりです。建売住宅を選ぶ場合も重要です。

土地の南側に道路がある土地の場合、南側に建物が建つことはないため、日当たりが確実に確保できます。

しかし、南道路の家が必ず居心地の良い家になるとは限りません。

まず、道路が南にあるということは玄関も南になります。玄関に日当たりは不要ですが、南に道路があればどうしても貴重な日光を玄関に割くことになります。

また、日当たりの良い南面にLDKを作っても、道路に面している関係で窓を開放するのは難しくなります。

一方、北道路の土地の場合、リビングは道路とは反対の側に作ることになります。プライバシーの確保はしやすいものの、隣家の高さによっては日当たりが悪くなります。

このように、日当たりの良し悪しを考える際には、間取りと周辺環境を合わせて考える必要があります。

また、窓の位置も大切です。

もし完成間近の住宅を見学できるなら窓をあけて外を見てみましょう。目の前に隣家の窓があるような窓は、開け放すことのできない窓です。

コンセント・スイッチの場所と数

コンセントの数・場所は建売住宅・注文住宅にかかわらずマイホーム購入で後悔の多いポイントです。

特に建売住宅はコスト削減のためにコンセントの数を削っている場合が多いです。

事前に家電の数と種類、置き場所をリストアップし、見学の際に何をどこに置くのか、コンセントの位置と数は十分かなどを確認してみましょう。

コンセントの数が足りないと延長コードを使うことになってしまいます。延長コード使用見た目が悪くなるのはもちろんですが、足にコードを引っ掛けて転倒する原因になったり、火災のリスクを上げる原因になったりします。

コンセントの数と同様に、スイッチの場所も大切です。家具や家電の裏になって使えなくなることがないかどうか考えてみましょう。

デサイン重視の住宅は注意

最近では建売住宅でもデザイナーズ住宅などの見た目の良い個性的な物件も増えています。
見た目の良い物件はやはりそれだけで魅力的ですし、デザインの良い住宅は気持ちが明るくなります。

ただデザイナーズ物件の中には見た目のインパクトで販売することのみを重視し、住心地の良さや使い勝手を大切にしていない物件も多いです。

部屋ごとに壁紙を変えたカラフルな部屋や、タイルでおしゃれに飾ったキッチンは確かに素敵ですが、壁紙やタイルは後からリフォームやDIYで変えることができます。

おしゃれな壁面収納も自分で作れますし、素人でも簡単に試せるようなおしゃれなアイディアはインターネットや雑誌でも数多く紹介されています。

このような後から簡単に手を加えられる部分を建売住宅選びの決め手にしてしまうのは危険です。

見た目の良さで選んでしまうことの危険性はもう一つあります。

物件を見学するのは元気な時です。

多少体調が悪かったとしても、気持ちが高揚しているのであまり気になりません。

しかし実際の生活では、元気のない時もあれば疲れている時もあります。そういった時に重要なのは見た目の良さではなく使い勝手です。

実際に暮らす時のことを考えながら家を見よう

失敗しない建売住宅選びのために最も重要なのは土地ですが、だからといって建物を軽視して良いわけではありません。

まずは住宅の構造や間取りなど、後から変更が難しい部分についてチェックしていきましょう。

欠陥住宅かどうか自分で判断するのが難しい場合は、プロの手を頼ることも考えましょう。

間取りは実際に生活する時のことを考えます。家具をおいた時の動線をチェックしたり、家電とコンセントの数・レイアウトに無理がないか考えたりするのも重要なポイントです。

日当たりを確認する場合は、家の内部だけでなく、外側の状況も重要になります。

反対に、後から変更したり家具で対応したりするのが簡単な内装の色や模様を決め手にするのはオススメしません。使い勝手や日当たりなど他の優先すべき事項をチェックしてから考えるべき項目です。






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