注文住宅を完成させるまでには
長い道のりがかかります。
資金計画について勉強したり、
良い間取りについて調べたりなど
しなければならないことがたくさんあります。
しかし、
まずはとりあえず住宅展示場に行ってみよう
という人は多いです。
しかし、「最初に住宅展示場に行く」
というのは一番やってはいけない行動なのです。
住宅展示場から家づくりをスタートしてしまったばっかりに、
不満の残る結果になってしまったという人は後を絶ちません。
どうして住宅展示場に行くことから
家づくりを始めてはいけないのでしょうか?
また、住宅展示場に行くとすれば、
どんなタイミングで訪れるのが良いのでしょうか?
いきなり住宅展示場に行ってはいけない理由
注文住宅を建てるならまずは住宅展示場に、
というイメージを抱いている人は多いです。
ハウスメーカーや工務店も、
まずは展示場へ、というスタンスでいます。
しかし、何も知らない初心者が住宅展示場に行くのは、
何も持たずにサバンナに行くようなものです。
豪華過ぎるモデルハウス
住宅展示場には様々な会社のモデルハウスが建てられています。どのモデルハウスを訪れてもアンケートや営業マンによる説明があるため、一件見るだけでも思っているより時間がかかります。できるだけたくさん見て回ろうと考えていても、二~三件話を聞くだけで疲れてしまうことも多いです。
訪れることのできるモデルハウスが限られる以上、なんとしても来場者にはモデルハウスに来てもらわなくてはなりません。そのためモデルハウスの外観は非常におしゃれで美しく、素敵に見えるようにつくられます。建物の内部も広々としており、使われている内装も設備もグレードの高いものばかりです。
こうした豪華な住宅は見ているには楽しいのですが、実際に建てる家の参考になるかといわれると疑問が残ります。どんなに広くしようと思っても、土地や予算の制限があります。設備やオプションも同じです。
モデルハウスと実際の住宅はかけ離れたものであると知った上で住宅展示場に行くのなら良いのですが、それを知らずに話をすすめてしまうと後々ギャップにがっかりすることになります。
●営業マンの話に流されてしまう
モデルハウスには営業マンが待機していますが、予備知識のないまま彼らの話を聞くのは危険です。
営業マンは本当に話が上手です。何も知らないまま説明を聞いていると、どの話もその通りだと感じてしまいます。営業トークを聞いて「なんとなく良さそう」と思ってしまったらもう営業マンの勝ちです。一社二社話を聞いただけで依頼先を決めてしまう原因になりかねません。
気をつけるから大丈夫、自分なら大丈夫、と思っているかもしれませんが、住宅展示場にいる営業マンは非常に優秀です。
住宅展示場へ行くのは勉強してから
営業トークに流されず、自分のための家づくりを行うためには、いきなり住宅展示場を訪れてはいけません。知識が偏ってしまう可能性が高いです。
豪華なモデルハウスや営業マンに流されないようにするためには、住宅に関する基礎知識が必要です。独学で専門知識を十分に学ぶのは大変ですから、概要程度で問題ありません。
大まかな価格帯や、どんな設備・構法があるか、それぞれのメリット・デメリットはどんなものか、ざっくりと調べてみましょう。
基礎知識があれば住宅展示場に行っても惑わされることはありません。また、知識があればモデルハウスの見方も変わってくるはずです。何も知らないまま漠然と住宅展示場に行くよりも、より充実した時間がすごせます。
住宅の知識を身につけるには、やはりスーモカウンターがおすすめです。
住宅展示場でするべきこと
基本的な家づくりに関する知識を手に入れたら、いよいよ住宅展示場です。
モデルハウスでは、仕入れた基礎知識や勉強した内容をもとに、気になる部分があればそこを重点的にチェックしていきましょう。
すでに述べたように、家の広さや内装は豪華につくられているので、あまり参考にはなりません。しかしそれでも、部屋の配色やインテリアの雰囲気などは紙面で見るよりもよほど参考になります。
動線について考える機会にもなります。リビングの家具をレイアウトする方法や、家事の動きなどは図面上では分かりにくいです。実際に建物の中を動きながらイメージすれば、自分にとって使いやすい間取りがどういうものか考えやすくなります。
もし勉強したり調べたりしているうちにわからないことがあれば、モデルハウスにいる営業マンに質問してみるのも良いでしょう。営業マンはそうした質問に答えられるようによく勉強しています。きっとあなたの疑問にも答えてくれるはずです。
また、住宅展示場自体を楽しむということも大切です。
実際に建てられる家とギャップがあったとしても、家づくりに興味がある人なら綺麗な家を見て回るのは楽しいものです。こうした楽しみを通して、家づくりのモチベーションを上げることで、より良い家づくりを目指せるようになるでしょう。
住宅展示場は使い方次第
住宅展示場から家づくりをスタートしてしまうと、営業マンやハウスメーカーにとって都合の良い家づくりになってしまいやすいです。自分のための家を建てるためには、ある程度の基礎知識を仕入れてから訪れるようにしましょう。
このように書くと、住宅展示場は怖い場所だと思われてしまうかもしれませんが、ある程度勉強した後ならば、デメリットよりもメリットのほうがずっと大きくなります。
やはり建物の実物を見られるということには圧倒的なアドバンテージがあります。インテリアの雰囲気や家事の動線を考えるには絶好のポイントです。