冬場の暖房には
- エアコン
- ストーブ
- 床暖房
が考えられますが、エアコンやストーブでは床面をなかなか暖めることができません。
床暖房は床面を暖めるため、足元から暖かい空気が上昇し、部屋全体をムラなく暖められることから、最も効率的で快適な暖房方式だと言われています。
床暖房には主に
- 電気(シート式)
- ガス(給湯式)
の方式があり、いずれも家を新築する時に設置するのが一般的です。
しかし、最近はその効率性・快適性が注目され、リフォームで床暖房を設置するケースも増えてきています。
今回は床暖房の電気(シート式)とガス(給湯式)の電気代と価格の比較をしてみましょう。
1.床暖房・電気(シート式)の電気代と導入価格は?
床暖房は、一般的にガス給湯式よりも電気シート式の方が導入費が安いです。
価格は住宅会社によって違いますが、私が設計・施工させていただいた事例では以下のようになっています。
- 電気シート=150,000円
- リモコン✕3=90,000円
- 電気工事(部材・指導費含む)=100,000円
合計=340,000円
上記の他に、床暖房対応のフローリングを使用する必要があります。
床暖房対応でないフローリングの場合、乾燥によって収縮し、反ったり隙間が空いたりしてしまうことがあるので注意してくださいね。
電気シート式床暖房の商品は株式会社GROOVE(グルーヴ)の「ヒートプラス」がおすすめです。
ヒートプラスの材料原産国は韓国で、製造は日本になります。
韓国は古くからオンドルと呼ばれる床暖房の技術が発達しており、世界で最も進んだ床暖房大国だと言われています。
多くの戸建住宅や集合住宅に床暖房が導入されており、床暖房はもっとも使われている暖房となっているんです。
ヒートプラスはそんな韓国の電気シート式床暖房の技術を取り入れているんですね。
S-JET(日本電気安全認証)を取得しており製品の信頼性・安全性も高いです。
また、床暖房範囲は細かく設定でき、ソファーの下だけ敷かないようにしたり、キッチンのシンク付近だけ敷いたりということが可能となってます。
廃材などの無駄も少なく効率的に施工できるのでおすすめですよ。
月々の電気代
電気代は使用状況によって変わりますが、
1ヶ月毎日使用して10帖あたり2000円〜3500円程度となります。
2.床暖房・ガス(給湯式)のガス代と導入価格は?
ガス給湯式の床暖房は、電気シート式に比べて導入費が高いです。
床下の施工範囲にびっしりと給湯管を配管する必要があるなど、設備工事費が大きいからですね。
私の導入事例では以下のようになっています。
- 給湯設備配管工事=75,000円
- 床暖房パネルセット=280,000円
- 大工工事=75,000円
- 電気工事(部材含む)=80,000円
合計=510,000円(税別)
上記の他に、ガス給湯器や床暖房対応のフローリングが必要です。
月々のガス代
ガス代は、使用する時間や温度設定によって変わりますが、1ヶ月毎日使用して10帖あたり3000円〜4000円程度となります。
床暖房の導入価格は電気シート式の床暖房の方がガス給湯式よりも安く、電気代・ガス代はどちらもそれほど変わらないと言えますね。
ただし、ガス給湯式の床暖房は大掛かりな設備なため、故障のリスクも有り、ランニングコストには修理費も見込んでおく必要がありますね。
3.床暖房を後から付けるにはどうしたら良い?
床暖房を後から付ける方法は、電気シート式とガス給湯式で大きく変わります。
①電気シート式床暖房を後から付ける方法
電気シート式床暖房は、今あるフローリングの上から施工することができます。
ただし、配線を埋め込むためにフローリングを削ったり、一部はがしたり穴を開けるといった工事が必要になります。
しかし、大掛かりな解体工事は必要ないため、比較的簡単に取り付けることが可能なんですよ。
配線コードは床下で接続し、壁内を立ち上げてリモコンを繋ぎます。
手順は以下の通りです。
- 配線溝・穴開け
- 床暖房シート敷き込み
- 床下電気配線
- リモコン接続
- 接続テスト
- フローリング新設
以上の工事に1日〜2日かかる見込みです。
既存の床の上に重ねて施工できるため工事期間が短いのがメリットですね。
しかし、床暖房を設置しない部分との段差が生じるため、以下のような段差解消見切り材で端部を処理する必要があります。
↓段差解消見切り材
②ガス給湯式床暖房を後から付ける方法
ガス給湯式床暖房を後から付けるには大掛かりな工事が必要になります。
工事手順は以下の通りです。
- 既存床の撤去
- 床下地合板の撤去
- 設備配管工事
- 給湯器接続
- 床暖房パネル設置
- 電気配線工事
- 接続テスト
- 床下地合板の復旧
- フローリングの復旧
以上の工事で3日〜4日かかる見込みです。
床の下面に給湯管や床暖房パネルを設置する必要があるため、既存フローリングと合板の撤去・復旧が必要となります。
高さ調整にも手間がかかることから、工事期間が長くなるところがデメリットですね。
目次 ~この記事に書かれていたこと~
最近は冬に注文住宅の家づくりを始める場合、多くの人が床暖房を検討するようになっています。
しかし、春〜夏に家づくりを開始する場合、なかなか厳しい寒さのことを忘れがちです。
「床暖房は高いから別にいいよね」
となってしまうんです。
でも実際に新居で冬を経験すると、床暖房入れとけば良かったと後悔する可能性が高いです。
私も自分の家に床暖房をつけませんでした。
後悔しています^^;
後から付けることもできますが、床の撤去や処分に余計なお金がかかってしまいますから、新築の時に導入しておくことをおすすめします。
床暖房の方式に関してはこの記事を参考に、どちらが自分に合っているか考えて決めてください。